シャチの故郷
2008.09.01 Monday
「アラート・ベイのフェリー乗り場」
バンクーバー島北端の町ポートマクニールからフェリーに乗ってアラート・ベイに渡る。島の小さな船着き場には、シャチの故郷という意味の看板が架けられていて、この辺の海にはシャチやクジラなどがたくさんいる事を教えてくれている。
しかし、島の雰囲気はどんよりした天気と同じで、明るい町とはとてもいえない雰囲気であった。港を境に、白人の入る店とネイティブの入る店が別れているようで、ぼくたちが歩いていると厳しい視線が寄せられた。
「漁師のたまり場」
この店は、漁船を繋留している港のすぐ前にあるカフェで、ネイティブたちのたまり場である。翌日の朝にクイーンシャーロット諸島に出かける時の待ち合わせ場所に指定された。
翌日のんびり出かけたら、定刻前に出発するというので店に入るチャンスはなかった。あわてて機材を船に積み込んでアラート・ベイをあとにした。
「同乗者」
漁船にはポトラッチに出席するネイティブたちがたくさん乗っていて、日本人が珍しいようで、どうして来たのか度々聞かれた。子供も多くいて、朝早いのにハイテンションで遊び回っていた。船室で寝ているのももったいないので、僕は甲板でジョンストン海峡の風景に見とれていた。
「名も無き小さな島」
船は2時間ほど走っただろうか、小さな島の船着き場についた。島の名前は分からない。
住民よりもグリズリーの方が多いと笑っていた。ぼくたちはそこにテントを張って寝る事にしたが、グリズリーの話が引っかかって、良く眠れなかった。
「島の家」
島には写真のような粗末な家が7,8棟建てられていた。ポトラッチの行われるこの日は、いつもの数倍の人たちで小さな島がにぎやかになる。島に着いたネイティブたちはそれぞれの親戚の家に向かい、ぼくたちは完全に無視された。よそ者が無理矢理押し掛けて来たので、歓迎されないのは分かっていたが、寂しい気分になっていった。
「BC州の警備艇」
こんな小さな島のボトラッチだけれど、カナダ政府は警戒していた。ポトラッチではアルコール類の飲酒は御法度なのだ。ネイティブたちが酔って大きなトラブルを起こす事や、政府への抗議活動が激しくなるのを警戒しているらしい。
カナダやアメリカでは公共の場所での飲酒は法律違反なのだ。だから、日本の自動販売機でアルコール類が買えるのを見ると驚くのである。未成年でも自由に買えるのを知るともっと驚くのだ。まぁ、それだけアルコールによるトラブルが北米では多いという事なんだろう。
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