大好きな島野菜の料理
2008.11.25 Tuesday
「宮古島のアレ」
来年出版する沖縄料理の本の中から、僕の大好きな料理を幾つか紹介したい。沖縄の料理と言えば、必ず揚げ物と豚肉料理が出てくると思っている人も多いはずだ。魚料理も美味しくないと感じる人も少なからずいる。
30年以上沖縄取材している僕だってそう思うこともある。しかし、当たり前だが、ちゃんとした料理人がつくっている店は美味しい沖縄料理が出てくるのだ。自己流で店を始めるウチナンチュが多いので、残念ながら初めて食べて懲りてしまう観光客もいたりする。
本土の料亭でしっかり和食を勉強した料理人がやっている料理屋や居酒屋に行けば、沖縄料理も魚も美味しいことが良く判る。
最近見つけた店では美栄橋駅近くの「抱瓶」がすごく良かった。宮古島の「新宿みみ」以来、久しぶりに出会った沖縄の食材を美味しく食べさせてくれる店なのだった。
上の写真は宮古島の料理で、シマンチュがおつまみにパッと作って食べる、カジキを酢みそで和えた刺身である。これが大好きで、抱瓶に行ったら料理長に「宮古島のアレ」と注文するとパパッと手早く作ってくれる。一度皆さん試して見て下さいね。
「島らっきょうの味噌漬け」
島らっきょうもよく食べる。一度大病をしているので、血液に良いと言われるらっきょうは、必ず注文してしまう。天ぷらや塩漬け等の簡単な料理が多いけれど、一手間加えた味噌漬けも美味しい。
「ゴーヤーの炒飯」
ゴーヤーは沖縄を代表する島野菜だが、苦いのが嫌いな人からは敬遠される野菜でもある。あの苦みが良いんだけれど、好みなので仕方がない。僕はけっこう好きでゴーヤーチャンプルーもよく食べるが、抱瓶で初めて食べたのがこのゴーヤー炒飯である。撮影した後で、スタッフ全員で残さず食べてしまったぐらい美味しかった。ゴーヤーのほんのりとした苦みを上手に残して上手く炒飯に絡めてある。
「ゴーヤーのかき揚げ」
ゴーヤーはかき揚げにしてもいける。むしろ苦いのがちょっと、という人にはこちらの方なら食べられるかも知れない。まぁ、無理矢理食べろとはいわないけれど、コロモの甘みとほろ苦さのコントラストを一度経験しても悪くはないだろう。
「大根のジジキ」
「ジジキ」は漢字で地漬けと書くらしい。いわゆる黒糖漬けのことである。僕の最も好きな沖縄料理の一つなのだが、これをメニューにのせている店はほとんどない。ウチナンチュに聞くと「家庭料理だから店には出さんさぁ」ということらしい。
沖縄で発酵食品というと、泡盛、豆腐ようとこの地漬けぐらいしか思いつかないが、それぞれの家庭で味が違っているお漬け物が沖縄にもあるのだ。僕は沖縄タイムス常務の与儀さんのオバァが漬けた「ジジキ」が一番好きだった。いろんなハーブやニンニクなどで味漬けされていて食べると元気がもらえた。未だにあれ以上の「ジジキ」には出会っていない。
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美味しそう とても綺麗です